電気代を大幅に節約できる方法があれば、「試したい」と思いませんか?このコラムでは電気代節約術43個を解説します。まずおさらいですが、電気料金は次の計算式で決まります。
「電気代=電気使用量(kWh)×単価(1kWh当たりの価格)」もしくは「電気代=基本料金+電気使用量×単価(1kWh当たりの単価)」すなわち電気代を節約するには、①電気使用量を減らす、②単価の安い電力会社を選ぶ、③基本料金の安い契約を選ぶ、という大別すると3つに分けられます。
目次
電気代の節約で年間費用が大きく変わる?
これから解説する43通りの節約術を上手く組み合わせて、年間では10~20パーセント電気代を節約できる可能性があります。4人家族なら金額にして「14,000円~28,000円」、1人暮らしなら「3,900円~7,800円」になります。
参考:日本における平均電気使用量と電気代
1人暮らし | 2人家族 | 4人家族 | |
---|---|---|---|
年間使用電力量 | 1,500kWh | 4,150kWh | 5,500kWh |
年間電気代 | 39,000円 | 107,900円 | 143,000円 |
1kWh当たり26円として計算
それでは具体的な節約術を1項目ずつ説明します。手軽にできる節約術、自分のライフスタイルに合った節約術から試してみてはいかがでしょうか?
電気代の節電・節約方法17個[家電の使い方]
電気を無意識に使うという習慣を少し見直してみましょう。節電するという意識で行動すれば知恵も浮かんできますし、また確実に節電できます。使い方の節約術は17通りあります。
資源エネルギー庁のデーターによりますと家庭における電気機器別の使用電力の割合は冷蔵庫が14.2%、照明機器が13.4%、テレビが8.9%、エアコンが7.4%、電気便座が3.7%です。
家電の使い方による節約は継続が最も大切です。三日坊主ですぐやめてしまいますと、元の木阿弥でせっかくのアイデアも実を結びません。実行できそうな節約項目を決めたなら、面倒くさがらずに継続しましょう。
継続するとそれが習慣となり、頭で考えなくても体が自然に動くようになります。習慣になるには最低21日間はやり続けてください。行動がお金になりますので、後がとても楽しみになるでしょう。
1. 冷蔵庫は壁から離す
冷蔵庫は24時間稼働している電気機器で、節電するターゲットには第一に目をつけるべき電気機器です。冷蔵庫は中に入れるものを冷やす機能があり、その逆に冷蔵庫の外に食品から奪った熱を発散させます。従って冷蔵庫の周辺は、なるべく冷たく、かつ「風通し」を良くしておく必要があります。
そのためには壁から少し距離(5センチから10センチ)を取り冷蔵庫を設置しましょう。部屋を広く使おうと壁ギリギリに置くことはよくありません。また冷蔵庫の周辺には物を置かないようにしておきましょう。
2. 冷蔵庫は日陰に置く
原理原則は先ほど述べた通りで、冷蔵庫の周辺は温度が低い方が節電になります。従って直射日光が当たらない場所に設置しましょう。もしレイアウトの関係で、や無負えず日が当たる場所に設置する場合はカーテンを引いて、直射日光が当たらないようにしておくことが大切です。
3. 冷蔵庫の開閉は必要最低限にする
冷蔵庫内の温度は低く、冷蔵庫外(室内)は温度が高いですから冷蔵庫を開けた瞬間、冷蔵庫内に温度が高い空気が流れ込みます。従って冷蔵庫の開閉はなるべく少なくし、外気と遮断しておくことが大切です。
また一回の開閉時間を短くすることも節電になります。財団法人省エネルギーセンターの試算によれば開閉時間を20秒から10秒に短縮すると年間で450円程度の電気代節約につながります。
4. 冷蔵庫の中は30%位の空間を持たせる
冷蔵庫の中に目いっぱいの食品を入れる人がいますが、それは節電から見ますと良くない行動です。冷蔵庫の中は少し空間を空けて食品を収納することが節電につながります。空間の70%が食品で、30%は空いている状態がおすすめです。
一方、冷凍庫内はまんべんなく食品を並べておくようにしましょう。冷凍品同士がお互いに、お互いを冷やす効果がありますので冷蔵庫とは少し違った管理が必要になります。
5. 照明機器はこまめに切る
照明機器は1つ1つはそれほど電気を使わないために軽く見がちなのですが、資源エネルギー庁のデータを見れば冷蔵庫の次に電気を使うのが照明機器です。
例えば4人家族で3LDKを見ますと照明機器は最低でも各部屋に1つ、台所、トイレ、風呂、洗面所、通路に各1つは必要で、合計で10個程度の照明機器があります。何となく電気をつけておく習慣は改めて、使わない電気はスイッチオフを心がけたいものです。
6. 「ながら」見テレビをラジオに変更する
忙しい昨今、何かをしながらテレビを見ることも多くなりました。何気なくテレビのスイッチを入れて部屋を掃除し、誰かとおしゃべりしながら、または食事をしながらテレビを見る習慣がありませんでしょうか?
その時はおそらく画面は見ずに音だけを聞いていると推測できますので、テレビを消して、ラジオに変えてみてはいかがでしょうか?
7. テレビの輝度や音量を下げて使用する
小さなことですがテレビの場合は輝度や音量を上げると消費電力が増えます。また液晶画面を定期的に清掃すると、むやみに輝度を上げる必要がなくなります。この様に丁寧にテレビを使用しますと寿命が延びる可能性もあり、節電と合わせて買い替えのタイミングを遅くできるかもしれません。
8. エアコンの設定温度を適正にする
冬の節約術でも述べますがエアコンは設定温度で電気代が大きく違ってきます。メーカーの推奨温度は夏場で28度、冬場は20度です。資源エネルギー庁の試算では設定温度を1度変えると年間で電気代が800円~1,000円違ってくるということです。
今では各家庭にエアコンが1台しかないということは考えられません。標準家族、4人暮らしなら3台程度は保有していると考えられますので、節電効果は年間3,000円にもなります。
9. エアコンのフィルターをこまめに清掃
財団法人省エネルギーセンターの調べによりますと、フィルターの掃除をすることで(2週間に一回程度)年間の電力費が700円程度節約できるという結論が出ています。面倒な作業と思われがちですが、最近のエアコンは簡単に掃除ができるように設計されています。
10. サーキュレーターを併用する
ある部屋の空気を一定の温度に冷やす、または温めるのは時間がかかります。エアコンも吹き出し口やその近くは設定温度になり易いのですが、部屋全体を設定温度にするためには「空気を掻きまわす」必要があります。
そのために一番手っ取り早く、効果的なものがサーキュレーターです。サーキュレーターを使うことで短時間に部屋の温度を一定にすることが可能です。
11. 洗濯物はまとめて洗う
洗濯機の稼働時間を短くして消費電力を抑えようとする発想です。少しの洗濯物をその都度、洗濯機を用いて洗うのは電気の無駄使いになります。1人暮らしなら毎日洗う靴下や下着類は、お風呂に入る時に洗濯物を手洗いすることもいいでしょう。
節電は大きなことから小さいことまで、積み重ねて初めて大幅な電気代節約になりますので、こまめな対応も重要なのです。
12. 掃除はこまめにして、なるべく掃除機を使わない
毎日、汚れた分だけ手動式のワイパーなどを使って、こまめに掃除をすれば掃除機はそれほど使わなくても済みます。この様な習慣が身に付けば節電につながりますし、一人暮らしなら掃除機を買う必要もなくなるでしょう。
13. 安い夜間電力を活用する
夜間電力は昼間の電気の半額程度で契約できます。このメリットを利用しない手はないですが具体的な活用方法としては「電気温水器」と「蓄電池」でしょう。電気温水器は普及率も高く安い夜間電力でお湯を沸かして貯めておく機器です。
蓄電池はそれほど普及していないと思われますが、夜間の安い電気を化学エネルギーとして貯めておき昼間に電気として取り出します。具体的には比較的アンペア数の低いテレビやパソコンなどの電気として利用すると節電になります。
14. パソコンを使わない時は電源を切る
消費電力量が少ないからと言って、パソコンを24時間稼働させるのは良くありません。仕事上でどうしてもフル稼働させなければならないパソコンを除き、使っていない時間帯はやはり電源を切ることが大切です。
15. 長期不在時は家電製品のプラグを抜いておく
冷蔵庫など一部家電を除いて海外旅行や長期出張の時は、エアコンやテレビ、便座や洗濯機などの電源を元から切っておきましょう(プラグをコンセントから抜いておく)
16. 部屋の広さ・場所に応じた照明機器を使う
照明機器は1つ1つの消費電力は少ないために見落としがちですが、無駄に明るい照明がないかを点検しましょう。トイレや風呂の照明、廊下や玄関口の照明、部屋の照明は適当な明るさになっていますか?トイレや通路の照明は最低限の明るさで十分ですから、一度見直してみてください。
17. センサーライトを使う
トイレや玄関先、通路の照明はつけっぱなしのタイプではなく、人を感知して作動する「センサーライト」を使ってみましょう。トイレは使用時間が短く、いちいち手動で電気をつけたり、消したりが面倒で忘れることもあります。
また玄関先の照明は人がいなくても点灯しているため電気の無駄になります。通路や廊下も同じ理由でセンサーライトを活用したいですね。
電気代の節電・節約方法4個[家電の買い替え]
使い方では効果がなくても家電を最新式の製品に置き換えることで大きな節電効果が期待できる場合があります。その代表的なものがLED電球です。また電気冷蔵庫の省エネ技術も進んでおり10年前と比べると格段の省エネタイプの製品が販売されるようになりました。
しかし買い替えには初期投資が必要になりますので、電化製品の寿命(10年から15年)に合わせた買い替えをすれば全く無駄がないと言えます。もっとも省エネが進んだのは照明器具で、LEDの登場により83%程度の省エネが期待できます。
さらに電気代が年間を通して最も多い冷蔵庫は50%程度、エアコンも20~30%の省エネが実現しています。以下4種類の家電について買い替えると年間でいくら電気代が節約できるか統計をベースとして試算してみました。
1. 冷蔵庫を最新モデルに買い替える
冷蔵庫の寿命は10年くらいと考え、10年前の冷蔵庫を新品に変えたと仮定します。電気使用量は10年前と比べると約半分(50%)と言われていますので、年間電気代の節約金額は4人家族標準家族で、5,500kWh ×(14,2%)×(50%省エネ率)× 26円(電気の単価)=10,153円
2. 照明機器をLEDタイプに買い替える
LEDは白色電球に比べて82%の電気を節約できると言われています。したがって標準家庭ですべての電球をLEDに取り換えたと仮定すると、5,500kWh×(13,4%)×(0,82)× 26円=15,478円となります。
3. エアコンを買い替える
テクノロジーの進歩でエアコンも省エネが進み、10年前の製品と比べると最近の製品は20%程度電気代が少なくて済むようになりました。標準家庭での電気機器別に占める電気代、エアコンは7.4%です。
したがって省エネ20%として計算すると、7.4 × 0.2=1.48%の電気代節約、金額にしますと年間2,072円の節電と言えます。
4. 最新鋭のパソコンに買い替える
最新鋭のパソコンは10年前と比べると60%の省エネになっています。パソコンの電気使用割合は標準家庭の2.3%であるから、買い替えの電気代節約は、2.3 × 0.6=1.38%、年間で1,932円となります。
電気代の節電・節約方法2個[電力の契約内容]
2016年3月までは、たとえば首都圏にお住まいの方は東京電力と自動的に契約しなければならなかったのですが、2016年4月以降はライフスタイルに合わせた電力会社と契約ができるようになりました。
さて、先ほど述べた通り契約には大きく分けて2通りのタイプがあります。基本料金が「0円」で使用電力に100%比例する契約、およびアンペア数で基本料金が決まり、その上に使用電力が上乗せされる契約です。
1. アンペア数を変更して基本料金を下げる
契約変更は一度行うと、それ以後は必ず料金が下がります。一番確実な節電方法と言えるでしょう。契約変更はそれほど面倒ではありません。電力会社に連絡するだけで良いのです。
もしも旧式のブレーカーを使っているなら専門業者がブレーカーをスマートメーターに取り換えに来ます。すでにスマートメーターを取り付けてあるなら取り換えの必要はありません。東京電力エネルギーパートナーと契約している場合を例にして節電料金がいくらになるか計算してみましょう。
50アンペア契約なら基本料金が、1,404円、これを10アンペア減らして40アンペアの契約に変更すると、1,123.2円。差額が280.8円となりますので年間の電気料金が、3,370円自動的に安くなります。これはありがたい節約ですね。
しかしながら注意点が一つあります。使用している電気機器のアンペア数の足し算が40アンペア以下であることです。主な電気機器のアンペアを調べておきましょう。
アンペア数 | 主な電気機器 |
---|---|
15 | 電子レンジ |
14 | クッキングヒーター、アイロン |
13 | 炊飯器、ドラム式洗濯乾燥機、食器洗い機 |
12 | ヘアドライヤー |
10 | 掃除機、電気ケトル |
8 | 電気カーペット |
6 | エアコン |
5 | 電気こたつ |
2~3 | 電気冷蔵庫、テレビ、洗濯機 |
1 | 照明機器 |
寒い冬の日の朝、エアコンを入れて電子レンジで調理、リビングで電気こたつとテレビがついている場合は、6+15+5+3+3(照明機器が3つ)+3(冷蔵庫)=35アンペアとなり40アンペアの契約で十分と言えます。
2. 電力会社を変更する
2016年4月から新電力が参入し、電力会社を変更するだけで5%割引ますとのキャンペーンを行いました。平均的な4人家族で5%は年間にして、7,000円程度の節約になります。
鳴り物入りで新電力は発足しましたが新電力への切り替えは低調であり、2018年3月にやっと契約件数ベースで10%のシェアーを獲得したにすぎません。やはり旧来の電力会社が地域に密着しているのでしょう。新電力はセット売り(電気とガス、電気と電話料金)など魅力的なサービスを提供していますので、切り替えの検討はお勧めしたいです。
また独身者でほとんど家に帰らない人なら、家で保有する電気機器を最低限にするなど工夫一つで年間電気代を10,000円(月間800円程度)にすることも可能です。
ライフスタイルに合わせて最適な電力会社を選ぶと、驚くほど電気代が安くなることを覚えておいてください。ウエブサイトなどで検索すると最適な電力会社が分かるかもしれません。
電気代の節電・節約方法5個[夏]
夏場の節電の対象は何といってもエアコンです。夏場の昼間、特に猛暑日は電力が不足する恐れがあるとマスコミの報道がにぎやかです。その原因は職場や家庭でガンガン、エアコンを稼働させているからです。
また冷蔵庫も無造作に使うと電気代が無駄になります。冷蔵庫の賢い使い方も併せて解説しますので活用していただければ嬉しいですね。
1. エアコンの温度は28度に設定する
猛暑日はどうしてもエアコンの温度を下げてしまいます。しかし温度設定をたとえ1度でも低めにすると年間、800円ほどの経済効果があると資源エネルギー庁が発表しています。猛暑日と言えば外気温が35度以上になっているため28度は体感的に「涼しい」と感じる温度と言えます。
2. エアコンの室外機周りの風通しを良くする
室外機は意外と盲点になっています。それは人の目に触れないから管理状態が悪くなり、たとえば室外機の周辺に物を乱雑に置き、ひどい場合は雑草が生えるままにしてあります。夏は草が生い茂るシーズンですので要注意です。
定期的に点検して室外機周りをきれいにしておきましょう。外に置いてあっても熱交換をしてくれる大切なエアコンの一部なのです。
3. 扇風機を有効利用しましょう
扇風機はエアコンに比べて消費電力が少ないため、TPOでエアコンと扇風機を使い分けたいものです。一軒家やマンションの最上階など比較的窓を開けても安全な住宅なら、扇風機が有効になります。またエアコンをドライ運転して扇風機を使って部屋中を均一な温度に保つことも有効な方法と言えるでしょう。
4. 冷蔵庫内カーテンで外部の熱気を防ぐ
夏場は外気温が高いため、冷蔵庫の開閉時には冷気が逃げやすくなります。その対策として「冷蔵庫内カーテン」をおすすめします。空気がカーテンで遮断できないだろうとの考えは、間違っています。空気もカーテンである程度は遮断できるのです。
5. 食品を冷ましてから冷蔵庫に収納する
温かい料理をそのまま冷蔵庫に入れると冷蔵庫の効率が悪くなります。忙しくとも温かい料理は冷ましてから冷蔵庫に入れましょう。冷蔵庫は冷却器ですから温かいものを入れると冷やすまでエネルギーを必要とし、余分な電気代を払わなければなりません。
電気代の節電・節約方法7個[冬]
冬場の節電対象は暖房機器です。電気カーペットやこたつ類、エアコンに焦点を当て、また原始的な方法ですが電気代節約に直結する「厚着」を含めて冬場の節約術を説明します。
1. 電気こたつの下に断熱材(マット)を敷く
電気こたつから発生した熱を逃がさない対策で一番効果的な方法が「断熱マット」をこたつの下に敷くことです。
2. エアコンの設定温度を20度にする
寒い冬の日、外から帰ってきてエアコンを稼働させます。ついつい早く室内温度を上げようとして設定温度を25度~28度にしてしまいます。それはしかたないのですが、室内が温まってきたら設定温度を20度に下げて運転しましょう。
3. 電気カーペットは最適な広さにする
「大は小を兼ねる」というたとえで、ついつい大きめのカーペットを使いがちですが電気カーペットはライフスタイルに合わせた大きさ(広さ)の物を購入したいです。1人暮らしで3畳とか4畳半サイズの電気カーペットは無駄と言えるでしょう。
放熱面積が大きくて電気代は3人前ですが、実際に役に立っている部分は1人前しかありません。1人暮らしなら畳一畳分あれば充分機能が果たせますし、電気の無駄使いもありません
4. カーテンなどを使って隙間風を防ぐ
断熱構造を採用した最新の建物はいいのですが、ある程度古くなった家屋なら、隙間風はつきものです。また新築の時は密閉度が高いガラス窓や玄関ドア、障子やふすまも経時変化で隙間ができるようになるのが普通です。
そのような時はカーテンを利用して隙間風を防ぎ部屋の温度が逃げるのを防ぎましょう。目新しさはないですがとても効果的な節電方法です。
5. 便座の設定温度を下げる
冬場の寒い時に便座が冷たいのは気持ち悪いものです。だからついつい設定温度を高めにしてしまいます。節電という観点で見れば、しかしこれが落とし穴です。むやみに温度を高くする必要はないでしょう。適切で最低限の温度設定にしたいですね。
6. 便座はふたを閉めて温度が下がらないようにする
使っていない時に便座はどのような状態になっていますか?男性ならたぶん「開けっ放しにしてあるでしょう。しかしこれでは便座がせっかく温められても熱が逃げてしまいます。使っていない時はふたを閉めて熱が逃げないようにしましょう。
7. 厚着をして寝る
普段よりも1枚程度厚着をして寝るとエアコンを使わないで済む日があります。厳冬の夜は無理でしょうが、少し暖かめの夜ならば暖房器具なしで寝ることが可能になります。昔ながらの工夫で原始的ですが効果は大きいです。
電気代の節電・節約方法8個[節電グッズ]
電気量を低減できる節電グッズを紹介します。昔ながらの日本人の知恵が生きているグッズもあれば、最新科学から生まれた先進的な節約グッズもあり、活用すれば効果的な節約術になります。
日本人の知恵を節電に使いながら、また一方では何とも言えない懐かしさにも、また日本文化の良さにも触れてください。
1. 湯たんぽを使う
日本人の昔からの知恵です。電気毛布や電気カーペットを使わずに済みます。寝る前に湯たんぽにお湯を入れて布団の中に入れておきます。カバーを上手くかけておくと朝までポカポカ感が長持ちますので一度試してください。寒い冬場には使いたい節電グッズでしょう。
湯たんぽの利点はコードレスですので、どこにでも持ち込めますし、わずらわしさがありません。また温かさがマイルドで人に優しい感じがするのもお勧めです。さらにお肌が乾燥しないのも、女性にとっては有難い利点と言えます。
2. 「まほう」びんを活用する
「まほう」びんは温かいものも冷たいものも保温することができる便利な節電グッズです。お湯や冷水を、その都度作るのではなく、ある程度の分量、たとえば1日分の必要量を予測して、まとめて保温しておきましょう。まさしく「まほう」の様に便利なグッズです。うまく命名したものだと感心します。
3. 使用電力の見える化をする
直接的に電気代を節約することはできませんが、電気をいつどれだけ使用したかを見ることができます。新電力は勿論ですが従来の電力会社でも契約によっては日ごと、時間ごとの使用電力量が分かります。
そうすることにより、どこに無駄があったのかがわかり節電方法を考えるきっかけや、節電意識の向上につながる便利な道具です。これは「スマートメーター」の設置による効果であり、技術の進歩には驚くばかりです。
4. 太陽光発電を設置する
思い切った、しかも大胆な節電方法です。電気を自家調達して電力会社からの購入量をおお幅に減らすことを狙います。しかしここで一つの注意があります。太陽光発電は昼間太陽が出ている時は発電しますが夜間は発電しないのです。
現実的には昼間の電気は自給自足して、夜間電力は電力会社から購入するということになります。しかし、もし全ての電力を自給自足したいなら太陽光発電に蓄電池を設置して昼間の電気を蓄電池に貯めて、夜間に利用するという手段もあります。
5. 石油ストーブを併用する
冬場の寒い時に限り、最初に部屋を暖めるために、即効性のある石油ストーブを活用することをおすすめします。ある程度部屋が温まった時点で石油ストーブを切りエアコンの暖房に切り替えて運転します。エアコンは最初の稼働時、部屋を高温にする時に電気を消費するので、手順は面倒かもしれませんが一度試していただきたいですね。
6. 「よしず」や「すだれ」を活用する
昔から日本人の知恵として夏場の暑さ対策に使われている優れものです。よしずは「立てかけ」て使い、すだれは「つるし」て使うものです。日差しが強い日には日よけの役目をしながら風通しを妨げることがありません。
使わない冬場には丸めて保管できるためにスペースを取らないのも便利な理由でしょう。すだれやよしずの使用によってエアコンの稼働率を下げることができ、その結果として電気代の節約になります。そして何となく日本的な情緒があるのもうれしいですね。
7. うち水、撒き水で温度を下げる
夏の風物詩かもしれませんが、一軒家の場合に庭や屋根に水を撒いて温度を下げることができます。真昼は無理でしょうが太陽が傾いた昼過ぎから夕方には効果的な方法です。
一戸建て住宅では時々見られる光景ですが屋根のてっぺんに放水管をもうけているのはこの原理を利用して自動的に放水し屋根の温度を下げているのです。
8. 家屋や部屋を断熱設計にする(断熱リフォーム)
2019年現在、高性能断熱材を使ったリフォームを実施して、省エネ率15%以上を達成すれば補助金を受けることができます。リフォームは家屋全体でなくても、たとえば窓の部分リフォームでも高性能な断熱材を使用し、省エネ率を達成すれば補助金は受けられる仕組みになっています。
この様に部屋の一部、または家屋全体を断熱構造にすればエアコンの電気代は大幅に削減可能となります。この様な断熱家屋は省エネにつながることは勿論、地球温暖化の元凶である二酸化炭素(CO2)削減にもつながっています。まさに一石二鳥といえるでしょう。
まとめ
節電のノウハウを説明してきました。こまめな節電方法から大胆な方法、契約を変更してしまえば、あとは自動的、継続的に電気代が安くなる方法、毎日努力して節電する方法と多種多様です。
したがってライフスタイルに応じて節約術を選んで実行されることをおすすめします。家電の買い替えで大きな節電効果が生まれますが、一方では初期投資としてお金が必要になります。最後になりますが電力の自由化で私たちは「電気を選ぶ」時代になったことを歓びたいですね。